年末にMSCベリッシマに乗船しました。いわゆる豪華客船、クルーズ旅行と呼ばれる、近年人気の超大型クルーズ船です。
初めての本格的なクルーズ旅行でしたが、想像以上に学びの多い体験でした。船内での過ごし方、食事、イベント、寄港地観光など色々ありますが、個人的に乗船前の判断が最も難しく、かつ乗船中は実際に一番お世話になったのが「ドリンクパッケージ」です。
本当に必要なのか、元は取れるのか、実際どこまで使えるのか、このあたりは、公式サイトや体験記事を見ても実際の運用が分かりにくい部分です。この記事では、4泊5日のクルーズで実際にイージー・パッケージを利用した体験をもとに、ドリンクパッケージの使い勝手や注意点を、できるだけ正直にまとめています。
予約時の話や乗船手続き、その他のTipsについては別記事で紹介します。

- MSCベリッシマのドリンクパッケージが実際に必要だったか
- イージー・パッケージでどこまで飲めたか、注意点(重要!)
- 4泊5日で使ってみた率直な感想
結論|お酒が飲める人ならドリンクパッケージは必須
MSCベリッシマのドリンクパッケージは本当に必要なのか。実際に4泊5日のクルーズで「イージー・パッケージ」を利用しましたが、結論はシンプルです。
お酒が飲める人なら、必須
金額の損得以上に、「支払いを一切気にしなくていい」という状態が、クルーズ体験そのものをかなり楽にしてくれました。この差は、体験してみると想像以上に大きいです。また、アルコール・ノンアルコールともに、乗船前に想定していた以上に「飲みます」。
今回のクルーズと前提条件
4泊5日のショートクルーズ
今回利用したのは、MSCベリッシマの4泊5日のショートクルーズです。よくある10泊など長期のクルーズと比較すれば短期のクルーズとはいえ、船内で過ごす時間は長く、食事・イベント・バーを行き来する機会はかなりありました。「短いからドリンクパッケージはいらない」という判断は、少なくとも自分の体験とは合いませんでした。逆に、飲み疲れしない短期クルーズこそ、ドリンクパッケージは必須でした。
夫婦2人旅行(海側バルコニー・アウレア)
2人旅行でも常に一緒にいた訳ではなく、スパや間食、気になるイベントへの参加や、自分のペースでの休憩(昼寝)など、ちょっとした別行動の時間もそれなりにありました。待ち合わせを含め、一人でも気軽にバーに寄れるので行動の幅が広がりました。
申込時のパッケージセットで付帯(イージー・パッケージ)
ドリンクパッケージは、申込時の割引パッケージに含まれていたイージー・パッケージを利用しています。後付けも可能ですが、料金面だけを見ても、申込時に付けておく方が明らかにお得です。乗船後にパッケージを購入することも可能ですが、割引は申込時だけのようです。私のケースでは、1人あたり約36ドル/日、4泊で総額144ドル×2人分で付帯することが出来ました。ちなみに、乗船後の定価購入であれば1人あたり59ドル/日でした。
実際の利用(1人あたりの1日の利用量)
凡そ、アルコール類×10、ソフトドリンク類×6、といったところ。アルコール類の単価を8ドル、ソフトドリンク類の単価を4ドルとして15%のチップを含めると約120ドルなので、金額だけを見ても完全にお得です。今回のクルーズでの1人あたりの1日の利用量は下記の通り、ちなみに我々夫婦はそれなりにお酒好き、普段の酒量は平均ちょい増し程度といったところでしょうか。
<利用食事時以外>
アルコール類:生ビールorワインorカクテルorスピリッツ×5
ソフトドリンク類:水ボトル×2、ソフトドリンク×1、コーヒー×1
<食事時>
朝食:バルコニーで瓶ビール×1(前日に持ち帰り)
昼食:-(寄港地観光に出かけているため利用無し)
夕食:生ビール×1、ワイン×3、水ボトル×1、コーヒー×1
バーに置いてあるドリンクメニュー
左写真の左端にイージーパッケージで注文可能なドリンクが記載されています。
中央上段に後述するアップグレードの案内が記載されています。


ブッフェ・メインレストランのQRコードで見れるドリンクメニュー
上段中央の写真がブッフェ・メインレストランにてイージーパッケージで注文可能なドリンク。






ドリンクパッケージの実際
船内の全てのバー、レストラン、ブッフェで利用可
ドリンクパッケージは、スペシャリティレストラン(具体的には、3つの有料レストラン、チョコレート店のカフェ、ジェラート屋)を除く、全てのバー、レストラン、ブッフェで利用可能です。使える場所を気にする必要はほぼありません。
寄港地から戻った直後、イベントの前後、スパの前後など、「今ちょっと飲みたい」というタイミングで、近くのバーに入れるのはかなり便利でした。時間制限もなく、朝でも夜でも使えます。
但し、イージー・パッケージに含まれるドリンクのみ利用可
注文できるのは、ドリンクメニューに記載されている「イージー・パッケージ対応」の飲み物のみです。パッケージのビールはハイネケンのみですが、生(ドラフトビアと言えばOK)でも瓶でも問題ありません。瓶ビールは部屋への持ち帰り用に適しています(部屋に持ち帰りたいと伝えて数本持ち帰りするのもOK、6本ならパッケージになってます)。
アルコールドリンクはビールの他、カクテル13種類、ハウスワイン(スパークリング、白、赤、ロゼ、各1種類)、スピリッツ7種類。ノンアルコールドリンクは、ノンアルカクテル7種類、ソフトドリンク各種、ホットドリンク各種となっています。メニュー写真を参照ください。
水はペットボトルで提供されるので、部屋への持ち帰り用や寄港地への持ち出し用にもらうのに適しています(バーでは600mlサイズ、メインレストランでは1.5Lサイズで提供)。
バーは全てのドリンクを利用可、ブッフェとメインレストランは一部制限あり
バーでは全種類のアルコールドリンクが利用可ですが、ブッフェやメインレストランでは、パッケージのアルコールドリンクはビールとハウスワインしか注文できませんでした。確かにメインレストランのテーブルに置いてあるQRコードのドリンクメニュー表でもそうなっており、ビールとハウスワイン以外は全て有料となるようです。
もちろん、パッケージを利用しない方へのメニューと同様に、プレミアムワインなどを含む通常のメニューから有料で選択することは可能。2~3回の入替制となるメインレストランで、カクテルを無制限に頼まれると長時間の滞在となってしまう為と理解しました。
一方、QRコードのメニューには書いてなかったのですが、デザート時のコーヒーは注文出来ました。
「お好みのドリンクをアップグレード」には注意!
メニュー表の上段中央にこんな表記があります。「パッケージに含まれないアルコールドリンクを割引で提供」という魅力的な提案ですが、注意したいのは差額対応の適用条件と実際の運用です。
適用条件① イージーパッケージ保持者は8ドル以上のドリンクが8ドル引き
適用条件② チップ(15%)は必要
適用条件③ ビールバケツとボトルには適用されない
バーで隣席になった方が「この表記があったからプレモル頼んだら、チップ含め正規料金そのまま請求された、クルーに交渉したが規約でアップグレードの適用外だと言われた、プレモルは7.5ドルだからタダで飲めると思ってたのに。。」と仰ってました。
このケースから実際の運用を解釈すると、
適用条件①は「(差額がマイナスにならない)8ドル以上のドリンクに限ったオファー」であり、プレモルは7.5ドルなので適用外だったということでしょう。マイナス時の処理が複雑な為、こうした運用になっているものと思われます、注意!(単純に8ドル未満のものは同額を割引にすれば良いと思いますが)
適用条件②は「支払った金額に対してチップも加算」ということ。自動計算されるので問題ないです。
適用条件③は気にしなくてもOK。ビールバケツというのはよくある〇本セット割引パックみたいなもの、また8ドル以上のボトルビールもベリッシマにはないので問題になることは無いかと。
良かった点・微妙だった点
良かった点
良かった点は、とにかく気が楽なこと。支払いを気にせず注文できるため、クルーズ全体をゆったり楽しめました。メインレストランのディナーでも、水もアルコールも気にせず頼めます。部屋に戻る際に、水やジュース、ビールを部屋飲み用に補充できるのも便利でした(ワインをグラスごと持ち帰ってもOK)。
また、メインレストランでは水も有料なので、ここは想像以上に効きます。ディナー時に、1.5Lの水1本だけなど殆どドリンクを頼んでいないテーブルも多々見かけましたが(水すらなくひたすら食事しているテーブルもあった)、フルコースで食事を頼むと2時間ほどかかるので正直つらそうに見えました。
我々もそうでしたが、メインレストランでのコースディナーを船上生活の主要イベントと位置付けている場合には、楽しみ方に差が出ると感じました。


微妙だった点
微妙だった点は、とにかく購入の仕方や使い方を含め、イージー・パッケージの内容が少し分かりにくいことです。上記で書いたようにメニューをよく見ずに頼むと、普通にチャージされます。
購入方法は、そもそも代理店ごとで事前パッケージがあるのかどうか様々だと思いますが、申込時など事前に付けれる場合には割引となっていることが多く、乗船後に申し込むよりもお得です。申込時以外では事前割引パッケージをつけることは出来ないケースが多く、つまり申込以降になると乗船後の定価購入となることが多いようですが、そうした案内は殆どありません。
尚、乗船後にドリンクを注文する際は、いちいち「イージーパッケージ持ってます」と言わなくて大丈夫です。クルーズカードに紐付いているので、イージパッケージのメニューさえ頼んでいればクルーズカードを提示するだけでOK(注文時に必ず提示が求められます)。必ずイージーパッケージで頼めるドリンクが記載されているメニューが置いてあるので、一度注文すれば迷うことはありません。
ちょっとしたTips
利用開始と利用終了
ドリンクパッケージは、乗船直後から利用可能です。部屋に入れるのは15時以降となってますが、それよりも前にクルーズカードを受け取ります(乗船したらまずは部屋の前まで行き、ドアノブに掛かっている自分のクルーズカードを受け取る)。このクルーズカードさえあればOK。実際、乗船直後のブッフェランチで、すぐにビールを注文しました。
また、下船するまで利用可能なので、下船待ちの時間にバーでカクテルやコーヒーを頼むこともできます(尚、クルーズカードは返却せずに持ち帰ります)
1日のアルコールドリンク上限の実態
アルコールドリンクは「1人1日15杯まで」と案内がありますが(購入時やパンフレットでも明記されている)、実際に制限されたことはなく、管理されている印象もありませんでした。
1人で1日15杯を超えることはありませんでしたが、家族などグループで利用すると、注文時は一人ひとりクルーズカードを提示する訳ではなく、代表者がクルーズカードを提示し代表者のクルーズカードにまとめてチェックされるため、人数が多いほどアルコールドリンクの注文数も膨らみます(実際に15杯を超えていた)。従って、「1人1日15杯まで」というこのルールはかなり形式的だと感じました。
ハイボールなど割物系
ハイボールは「ウィスキーハイボール」という名称でカクテルの1つにラインナップされています。自分で濃さを調節したい場合は、「ウィスキー(シングルでもダブルでも)」「ソーダ」「タンブラーwithアイス」を別々に頼めばOK。
水割りの場合はソーダを「水」に変更(もちろん、コーラやジンジャーエールでもOK)、氷が不要なら「タンブラー」でOK(ソーダも水もペットボトルで提供される為)。ウィスキーは「焼酎」など他のスピリッツに変えてもOK。ちなみに、トニックウォーターはNGでした(そもそも置いてないと言っていた)。
スピリッツは、ちまちま飲む・頼むのが面倒なら「ダブル」でも「2ダブルズ(ダブル2杯)」という注文でもOK(パッケージ内なら飲み放題なので)
ショートカクテルは大容量たが薄め?
マルガリータなどは大きなカクテルグラスで、通常の3倍量はあろうかという量。マティーニやマンハッタンなども2倍量ほど。
但し、アルコール度は薄めていると思われます。普段ならショートカクテル3杯も飲めばそれなりに酔いますが、大容量のショートカクテルを複数杯飲んでも酔いませんでした。
普通のコーヒー
ホットドリンクメニューの中に、いわゆる普通のコーヒーはないのですが(エスプレッソやカフェラテはある)、「ブラックカフェ」と伝えれば普通のコーヒーをいただけます。砂糖・ミルクが欲しければ+で伝えればOK(たぶん聞いてくれると思います)。
バーで提供される無料おつまみ
バーによっては、アルコールを頼むと無料のチップスやナッツが出てきます。自動で提供される場合、聞いてくれる場合、こちらから伝えて提供される場合、まちまちですが、バーには必ず乾きものの無料おつまみがあります。
スカイラウンジでは、無料のオードブルが置かれています。こちらは乾きものではなく、ちょっとしたピンチョス的なもの。私の場合はドリンク注文後に自動で提供されましたが、バーカウンター横に置いてあるショーケースから持ってきて良いそうです。




まとめ
MSCベリッシマでは、お酒が少しでも飲めるならドリンクパッケージは必須です。金額以上に、気持ちの余裕がクルーズ体験を大きく変えてくれます。
多くの体験談で損益分岐点とされているアルコール類7杯/日はあっという間に飲んでしまうなど、当初想定以上に飲むこと(飲む機会も多いこと)、特に4泊や5泊などのショートクルーズであれば飲み疲れもない為、長期よりも短期のクルーズほどドリンクパッケージは必須と感じました。
後から追加することもできますが、申込時の割引パッケージで付けておく方が確実にお得です。初めてのMSCクルーズなら、ドリンクパッケージは付けておいて後悔しないと思います。
クルーズ旅行は様々な代理店で予約できますが、大手の方がサポートも手厚いようです。JTBは大手の中でも特に力を入れている代理店、MSCベリッシマだけでなく日本発着のほぼ全てのクルーズ船を取り扱っており、経験値の多さにもとづく安心感があります。

